広域セフェム系薬

第三世代セフェム系(抗緑膿菌作用なし)

セフトリアキソン(ceftriaxone,  CTRX)
セフォタキシム(cefotaxime,  CTX)

 

臨床におけるキーポイント

  • 広域抗菌薬。
  • グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌(緑膿菌を除く)に幅広く有効。

薬物動態

  • 体内によく分布・移行し、髄液にも移行する。
  • セフトリアキソンは腎臓・肝臓から半分ずつ、セフォタキシムは腎臓から排泄される。

抗菌スペクトラム

  • グラム陽性菌では、ブドウ球菌(やや弱い)、連鎖球菌(十分に強い)をカバーする。ブドウ球菌には使わないほうがよい。
  • グラム陰性菌では緑膿菌を除く大部分の菌に有効。
  • 効かない菌を覚えたほうが早い、かもしれない。

臨床応用

  • 重症市中肺炎の初期治療の一部
         肺炎球菌に対してセフェム系の中で最も優れた抗菌力を有する
         インフルエンザ菌に対してβラクタム薬の中で最も優れている。
  • 慢性気道感染症の急性増悪(緑膿菌のいないもの)
  • 髄膜炎治療の一部(初期治療ではアンピシリン、バンコマイシンと併用考慮)
  • 敗血症(重症感染症)患者に対する初期治療の一部

用法


(セフトリアキソン)

  • 65才未満、2g 24時間おき
  • 65歳以上、1g24時間おき
  • 髄膜炎に対しては2g 12時間おき
  • 肝・腎機能障害時の用量調節は原則として不要


(セフォタキシム)

  • 1-2g 8時間おき
  • 髄膜炎に対しては2g4-6時間おき
  • GFR<10ml以下の場合、1g12時間おき

MEMO

  • 実はなにげに広域抗菌薬。
  • カルバペネムの効かない菌≒タゾバクタム/ピペラシリンの効かない菌
  • それはMRSA、非定型菌(マイコプラズマ、レジオネラ、クラミジア)、その他個別の耐性菌だった。
  • セフトリアキソンはそれに加えて、セフェム系の苦手な菌(腸球菌、リステリア、腸内嫌気性菌)と緑膿菌に効かない。
  • その他、第三世代セフェム系はブドウ球菌に弱く、ブドウ球菌感染が想定される場合にはできるだけ使わない。