スルバクタム/アンピシリン(Sulbactam/Ampicillin,  SBT/ABPC)

 

臨床におけるキーポイント

  • グラム陽性球菌と嫌気性菌を広範にカバー。
  • グラム陰性球菌であるモラキセラ(βラクタマーゼ産生)にも有効
  • アンピシリンと比べて一部のグラム陰性桿菌にも感受性が改善しているが、臨床的意義は少ないと思われる。

薬物動態

  • 体内によく分布し、炎症を起こした部位のほとんどに移行する。
  • 腎排泄。
  • 血清半減期は1時間。少なくとも8時間おきの投与を行う。

抗菌スペクトラム

臨床応用

用法

  • 1日3回(1.5g 8時間おき)投与。
  • ABPCを加えて、SBT0.5g+ABPC2gで投与したりする。
  • CCr 10-50ml/minでは1.5g8時間おき、10ml/min以下では1.5g12時間おき

MEMO

  • グラム陽性球菌と嫌気性菌に広範に有効な薬剤、と覚えるとよい。
  • βラクタマーゼ産生でアンピシリン耐性となっている菌 (ABPC耐性、SBT/ABPC感受性) → ブドウ球菌、腸管内嫌気性菌、モラキセラ・カタラリス、(大腸菌の一部、クレブシエラ)